損切りできない大人たち

ビジネス知識

突然ですが、行動経済学という言葉をご存じでしょうか?
ビジネスにも幅広く活用されている学問で、人間の心理に基づいて経済現象・行動を分析するものです。
行動経済学には色々な理論がありますが、今日はその中から有名な「プロスペクト理論(損失回避性)」について説明したいと思います。

簡単に説明すると、人間は根本的に「損する気持ち>得する気持ち」という考えを持ってるという理論です。例えるなら、欲しい物が安く買えた喜びよりも、欲しい物が安く買う機会を逃したという気持ちが強い、ということになります。

人間は生来損を嫌うようにできています。

似た理論に「サンクコスト効果」というものがあります。
これは今まで費やした労力や時間に鑑みると、先行きがない(今後利益をもたらさない)と分かっていても止めることができない人間の行動理論です。

具体例としては、保有している株が値下がりしても、いつか株価が戻る、もしくは取得単価を上回ると無意識に考えてしまうことなので、いわゆる「損切り」の判断を妨げる原因にもなります。

せっかくここまでやったんだから止めるのはもったいないと人は考えてしまい、根拠なく状況が改善するだろうと希望を持ち、結果として損が拡大してしまう、という負のサイクルのような話です。
分かっていても実行できる人は少ないように思います。

プロスペクト理論もサンクコスト効果も人間がいかに損を嫌う生き物かを象徴していると思いませんか?

みなさんも心あたりあるのではないでしょうか?
一度思い切って損切りをしてみてはいかがでしょうか?個人的に思うのですが、株式投資は損切りしたことが良かったかのか?悪かったのか?を一番検証しやすいと思いますよ。
株価が伸びないと思ったら売って、その後の株価動向を継続的にチェックして、上がれば損切り失敗、下がれば損切り成功、という判断ができるかと思います。

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